チャットレディとして働いていると、ネイルサロンに通う機会が増えますよね。画面越しとはいえ、指先は意外とお客様の目に留まるもの。きれいに整えたネイルで配信に臨むと、気分も上がって接客にも力が入る方は多いのではないでしょうか。
ただ、毎月のネイル代はそれなりの出費になるのも事実です。「これって経費にできるのかな?」と首をかしげたことはありませんか。
ネットで調べてみると、「経費にできる」という記事もあれば、「税理士は慎重になるべきと言っている」という情報も見つかります。どちらが正しいのか、正直よくわからないと感じている方も多いはずです。
そこでこの記事では、チャットレディのネイル代を経費として計上できる条件から、実際の手続きなどについて解説していきます。
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チャットレディのネイル代は業務上の必要性があれば経費にできる

結論から言うと、チャットレディのネイル代は「仕事のために必要な支出」と認められれば経費にできます。
チャットレディという仕事は、画面に映る自分自身が商品ともいえる職種。お客様に好印象を与えるために外見を整えることは、売上アップに直結する投資といえるでしょう。
とはいえ、手放しですべてが認められるわけではありません。税務署や税理士の間でも、美容費は判断が分かれやすいグレーゾーンとして扱われます。特にジェルネイルのように一度施術すると数週間持続するものは、仕事以外の日常生活でもその恩恵を受けていると見なされがちです。
では、どうすればいいのでしょうか。答えは「業務との関連性を明確にできる証拠を残すこと」です。お客様のリクエストで施したネイル、イベント配信用の特別なデザイン、撮影のために購入したネイルチップなど、仕事との結びつきを説明できれば、経費として認められやすくなります。プライベートでも使う場合は、「按分」という考え方で一部だけを経費にする方法もあります。
ネイル代が経費として認められる3つの条件

ネイル代を経費にするためには、いくつかのハードルを越える必要があります。ここでは特に重要な3つのポイントを見ていきましょう。
条件①:業務上の必要性が明確である
まず大前提として、そのネイルが「仕事のためにどうしても必要だった」という論理的な裏付けが求められます。
たとえば、常連のお客様から「今度ピンクのネイルで配信してよ」とリクエストがあった。バレンタイン特別配信でハート柄のネイルをした。新しい衣装に合わせてネイルも揃えた。こういったエピソードがあれば、業務との関連性は明らかです。
逆に「なんとなく可愛いから」「友達の結婚式もあるし」といった理由では、仕事のための支出とは言いづらくなります。
条件②:領収書・レシートを保管している
経費計上の大前提として、支払いを証明する書類が必要です。ネイルサロンで施術を受けたら、必ず領収書かレシートをもらう習慣をつけてください。
保管期間は、白色申告なら5年間、青色申告なら7年間。けっこう長いですよね。失くさないよう、月ごとに封筒や専用ファイルにまとめておくと安心です。
レシートでも内容(日付、店名、金額、購入品目)が明記されていれば問題ありません。もしサロンで感熱紙のレシートを渡された場合は、時間が経つと文字が消えてしまう恐れがあるため、コピーを取るかスマホで写真を撮っておくのが賢明です。
万が一紛失してしまった場合でも、クレジットカードの利用明細や銀行の通帳記帳、あるいは自分で作成した出金伝票で代用できることもあります。ただし、これらはあくまで補助的な証拠なので、基本的には領収書をきちんと保管しておくのが一番です。
条件③:使用記録や証拠を残している
領収書があればOKというわけではなく、そのネイルを実際に仕事で使ったという記録も残しておくと、税務調査の際に説得力が増します。
ネイルをした状態で配信している画像のキャプチャ、お客様から「ネイルかわいいね」と言われたチャットのスクリーンショット、配信スケジュールとネイルの施術日が照合できるカレンダー記録などが挙げられます。
正直なところ、ここまでやっている方は少数派かもしれません。でも、もし税務調査が入ったとき、これらの証拠があるのとないのとでは、説得力が違います。
ネイル代の経費計上方法と按分(あんぶん)の考え方
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ネイル代を経費にする際、頭を悩ませるのが「いくら分を計上するか」という問題です。
仕事専用のネイルなら全額経費にできる
ネイル代を全額経費にできるのは、仕事でしか使わない場合です。
例としては、配信時だけ装着するネイルチップがあります。仕事が終わったら外し、普段の生活では別のネイルで過ごす。あるいは、お客様のリクエストに応えるためだけに施した特殊なデザイン。ハロウィンやクリスマスのイベント配信専用のネイルなども、全額経費として主張しやすいでしょう。
プライベートと兼用なら按分が必要
日常生活でもネイルを楽しんでいる場合は、「按分」という考え方で経費を計算します。按分とは、支出のうち仕事で使った割合だけを経費にする方法です。
一般的に、チャットレディの美容費の按分率は3割から5割程度が目安とされています。たとえば月に1万円のネイル代がかかったとして、按分率を50%と設定すれば、経費として計上できるのは5,000円ということになります。
按分率の決め方に絶対的な正解はありません。「1週間のうち何日配信しているか」「1日のうち何時間を仕事に充てているか」といった基準で、自分なりに合理的な割合を設定してください。
ジェルネイルとネイルチップの違い
ネイルの種類によって、経費計上のしやすさは変わってきます。
ジェルネイルは3週間から1ヶ月ほど持続するため、どうしてもプライベートでも使用していると見なされがちです。全額経費は難しいと考えて、按分で計上するのが無難でしょう。
一方、ネイルチップは着脱が自由。仕事のときだけ装着して、普段は外しておけるため「仕事専用」と主張しやすくなります。経費計上のしやすさという点では、ネイルチップに軍配が上がります。
マニキュアは手軽に塗れる反面、落とすのが面倒で休日もそのまま過ごすことが多いですよね。こちらも按分での計上が現実的といえます。
ネイル代を経費計上する実務手順

理屈がわかったところで、次は具体的な作業の流れを見ていきましょう。難しそうに見えますが、ステップに分ければ意外とシンプルです。
ステップ①:領収書をもらい保管する
ネイルサロンで支払いを済ませたら、その場で領収書をお願いしましょう。宛名は個人名でも、開業届を出している場合は屋号でも大丈夫です。
ただし書きには「ネイル代」「美容代」などと記載してもらいます。領収書を受け取ったら、裏面か余白に「○月○日の配信で使用」「お客様リクエスト対応」といったメモを書き込んでおくと、後で帳簿をつけるときに役立ちます。
保管場所は、月ごとにクリアファイルに入れたり、封筒に日付を書いてまとめたりする方法が簡単です。確定申告の時期になって慌てて探し回らなくて済むよう、普段から整理しておく習慣をつけてください。
ステップ②:帳簿に記録する
領収書がたまってきたら、帳簿に記録していきます。手書きの帳簿でも構いませんが、freeeやマネーフォワードといった会計ソフトを使うと、入力も集計も格段に楽になります。
勘定科目は「美容費」「消耗品費」「雑費」のいずれかを使うのが一般的です。一般的には「消耗品費」や「雑費」を使いますが、美容関連の支出が多いチャットレディの場合は、自分で「美容費」という新しい科目を追加して管理するのがおすすめです。
例えば、以下のような形で記録します。
- 日付:2026年1月15日
- 勘定科目:美容費
- 金額:5,000円(元の10,000円に按分50%を適用)
- 摘要:ネイル代(1月度配信用演出費)
ステップ③:確定申告書に反映する
帳簿に記録した経費は、確定申告のときに申告書へ反映させます。
白色申告の場合は「収支内訳書」、青色申告の場合は「青色申告決算書」に経費の合計額を記載します。美容費として単独で記載するか、消耗品費や雑費に含めるかは、金額の大きさや他の経費とのバランスで判断してください。
国税庁の「確定申告書等作成コーナー」を使えば、画面の案内に沿って入力するだけで申告書が完成します。マイナンバーカードがあれば、スマートフォンからe-Taxで提出することも可能です。
税務署に認めてもらうための証拠作り

もしも税務署から問い合わせが来たら……と想像すると少し怖いですよね。でも、備えあれば憂いなし。疑いを晴らすための材料をあらかじめ用意しておきましょう。
ネイルの写真を撮っておく
税務調査が入ったときに備えて、ネイルの写真を残しておくことをおすすめします。施術後のきれいな状態を撮影しておけば、どんなネイルだったか後から確認できます。
スマートフォンのカメラで撮影すると、自動的に日付情報が記録されるので便利です。さらに、そのネイルをつけて配信している様子のキャプチャ画像があると、「実際に仕事で使った」という証拠になります。
お客様から「そのネイルかわいいね」と褒められたチャット画面のスクリーンショットも、あれば心強い資料になるでしょう。
使用記録を残す
「いつ、どの配信で、どのネイルを使ったか」がわかる記録を残しておくと、経費と業務の結びつきを説明しやすくなります。
配信カレンダーやスケジュール帳に「新しいネイルで配信」とメモを書く。お客様から特定のネイルをリクエストされたやり取りを保存しておく。
「この日にネイルを変えて、翌日のイベント配信で初披露し、これだけのチップをいただいた」というストーリーが組み立てられれば、税務署もその必要性を認めざるを得ません。
仕事用とプライベート用を分ける
経費計上をスムーズに進めるには、仕事用とプライベート用を明確に分けておくのが理想的です。
配信時だけ使うネイルチップを購入して、普段は別のネイルで過ごす。仕事関連の支払いは専用のクレジットカードを使う。こうした工夫をしておくと、帳簿付けも楽になりますし、「これは仕事用です」と説明しやすくなります。
ネイル以外の美容費も経費にできる?

ネイル以外にも、チャットレディとして美しさを保つための支出は多岐にわたります。どこまでが経費の守備範囲なのか、さらっと確認しておきましょう。
化粧品・コスメ代
画面映りを良くするためのメイク用品は、経費の対象になりやすい項目です。ファンデーション、アイシャドウ、リップ、カラコン、つけまつげなどは全額経費として認められる可能性が高くなります。
ただし、プライベートでも使う場合は按分が必要です。「配信専用のメイクポーチを作って、仕事のときだけ使う」といった工夫をすれば、全額経費として主張しやすくなるでしょう。
美容院・ヘアサロン代
配信前のヘアセットや、撮影に備えたカラーリング・カットも経費になる可能性があります。ただし、日常的な髪のお手入れは「仕事のため」とは言いづらいため、按分で計上するのが無難です。
ウィッグを購入して配信時だけ着用するパターンなら、全額経費として認められやすくなります。キャラクター作りの一環として、普段とは違う髪型で配信したい方には特におすすめです。
マツエク代
まつげエクステもネイルと似た扱いになります。業務上の必要性があれば経費にできますが、2〜3週間持続するため、プライベート利用と見なされやすい点には注意が必要です。
お客様から「まつげ長くて羨ましい」と言われたやり取りが残っていたり、「マツエクしてほしい」というリクエストがあったりすれば、経費計上の根拠になります。
エステ・脱毛代は経費になる?
美容の中でも、エステや脱毛、整形手術などは経費にするのが非常に難しいラインです。
エステに関しては、例えば「明日が重要なグラビア撮影なので、むくみを取るために行った」という限定的なケースなら認められる余地がありますが、定期的なメンテナンスは私生活の充実と見なされがちです。
脱毛や美容整形に至っては、その効果が永続的であり、仕事をしていない時の自分にも大きな利益をもたらすため、経費として認められるケースは極めて稀です。
まとめ
チャットレディのネイル代は、業務上の必要性を説明できれば経費として認められます。ただし、プライベート利用との線引きが難しいグレーゾーンでもあるため、領収書の保管や使用記録の作成など、証拠をしっかり残すことが大切です。
プライベートでも使うネイルなら、3割から5割程度を目安に按分して計上しましょう。配信時だけ使うネイルチップなら、全額経費として主張しやすくなります。
確定申告と聞くと構えてしまうかもしれませんが、会計ソフトを使えば初心者でもスムーズに進められます。
わからないことがあれば、所属事務所のスタッフや税理士に相談するのもおすすめです。正しい知識を身につけて、賢く節税しながらチャットレディのお仕事を続けていきましょう。
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